1.はじめに
イベントの企画・運営に携わる場合、イベントの趣向や開催場所や期間、あらゆる要素を予測しながら、安全な運営が求められます。主催者には安全配慮義務が求められるわけですが、その義務を果たすためにもイベントには施設賠償責任保険が必要です。
なお、施設賠償責任保険の記事一覧は施設賠償責任保険のすべてにまとめてあります。また、法人向けの損害保険全般について知りたい方は、法人向け損害保険のまとめに各商品ページへのリンクがまとめてありますのでぜひチェックしてみてください。
2.イベント・レクリエーション行事で事故発生、主催の法的な責任は
イベントやレクリエーション・行事の主催者は、イベントを開催するにあたり、参加者や入場者に対する安全配慮義務があると考えられます。特に参加・入場に際し、料金を徴収する際の安全配慮義務は確実に重くなります。ひとたび事故が生じると主催者側にイベント・行事運営の不手際や過失があった場合には、民事上の賠償責任、場合によっては刑事責任を問われることになります。その民事上の賠償責任を負うこととなった場合に補償する保険としてイベント賠償保険があります。(保険会社によって商品名が異なります。)また、法律上の賠償責任の有無に関係なく、イベントの参加者のケガなどを補償するイベント傷害保険もあります。
3.イベント賠償保険
イベント賠償保険は、イベントやレクリエーション行事を対象とした施設賠償責任保険です。多種多様なイベント・行事・レクリエーションに対応でき、観客・行事参加者等に対する主催者の法律上の損害賠償責任を補償することを目的としています。
4.イベント傷害保険
イベント傷害保険は、イベント参加者を対象とし、参加者がイベント参加中にケガを負う事故が起きた場合に、主催者側の法律上の賠償責任の有無に関係なく、傷害保険から一定の保険金が支払われる仕組みになっていて、道義的な責任を一定カバーできる仕組です。この傷害保険は、「行事参加者傷害保険」または「施設入場者傷害保険」であり、その名のとおり、行事参加中の時間だけの補償、または、その施設を使用している時間(施設内に居る間)だけの補償になっています。
5.イベント保険の活用方法
現在では、多くのイベントやスポーツ大会、レクリエーション行事にこうした保険が普及している状況ですが、イベント傷害保険(レクリエーション補償保険)に加入しているケースが多いようです。しかしながら、法律上の賠償責任を補償するために、イベント賠償保険(施設賠償責任保険)に加入、または両方加入する方が望ましいと言えます。イベント賠償保険とイベント傷害保険をセットした補償プランも販売されています。いずれにしてもイベントについての保険加入は普及しており、万が一保険加入しないで事故が発生した場合は、主催者の過失が、より大きくクローズアップされることとなります。忘れず保険加入しましょう。
6.まとめ
イベント事故は実際に起きていて、安全配慮義務について裁判で争われた死亡事故のケースもありました。忘れず加入しましょう。