請負賠償責任保険の個別契約(スポット契約)と年間包括契約

請負業者賠償責任保険は、工事に付保することが多いため、以前は工事ごとの個別契約(スポット契約)が主流でしたが、現在は事務的に簡便な年間包括契約が主流となっています。それぞれのメリットと注意点を確認しましょう。
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1.はじめに

請負業者賠償責任保険は工事ごとに契約する個別契約方式スポット契約とも呼ばれます。)と、年間に行う工事(または仕事、作業)を包括して契約する年間包括契約方式があります。2つの方式のメリット、デメリットについてまとめます。

請負業者賠償責任保険のスポット契約と年間包括契約

個別契約(スポット契約)と年間包括契約のメリット、デメリットを押さえましょう

2.個別契約方式

個別契約方式では、請負工事契約ごとに、着工から引き渡しまでの期間を保険期間として契約します。保険料は、工事請負書に基づいて算出し、契約締結時に確定保険料として支払います。

受注が元請と下請が混在する」「工事の種類が多い」「工事によって危険度がまちまち」などの理由で、工事ごとに支払限度額や免責金額(自己負担額)、各種特約の有無を選びたい事業者に向いています。

デメリットとしては、工事ごとに手続きを行うため、事務的に煩雑になります。また付保漏れを防止するために、受注から着工までの間に保険加入チェックを行う仕組み作りが必要でしょう。

3.年間包括契約方式

年間包括契約方式では、保険期間を1年間として、1年間に行う工事の完成工事高の見込金額に基づいて保険料を算出し、契約締結時に暫定保険料を支払います。保険期間終了後、その1年間の工事について、それぞれ確定保険料を算出し、契約締結時の暫定保険料との差額を精算します。

年間の完成工事高が安定していて、工事種類がある程度限られている事業者によっては、事務的に簡便で、付保漏れが防止できるメリットがあります。ただし、JV工事の取り扱いや、被保険者に発注者を追加する場合などの取り扱いについて、契約手続き前に保険会社と確認しておきましょう。

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4.年間包括契約と個別契約ではどちらが得か

いずれの契約も確定保険料の算出方法は同じであるため、保険料の差はありません。ただし、良好な損害率を背景とした割引適用を保険会社に依頼する場合は、年間包括契約の方が割引を適用してもらいやすい傾向があります。理由として個別契約は、契約の都度、保険会社を変更することが可能であるが考えられます。

5.まとめ

保険会社にとって事業者にとっても、年間包括契約方式の方にメリットが多いため、まずは保険会社と年間包括契約を前提に打ち合わせを行い、条件が折り合わない、事業者の実情に合わない場合は、個別契約方式を選ぶことをおすすめします。

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