PL保険(生産物賠償責任保険)の必要性|生鮮食品・加工食品の製造・販売者のリスクに備える

PL法は、野菜や鮮魚などは対象としていないと解されますが、実際の販売にいては包装なども含めて、消費者の手に渡るまでに、なんらかの加工が施されているため、PL保険の補償内容は有効であり、加入する価値は十分あります。またPL以外の法的リスクも考慮する必要がります。
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PL法は、野菜や鮮魚などは対象としていないから、PL保険に入る必要はないという人がいますが、本当でしょうか?農家や漁師はPL保険に入っていないのでしょうか?

PL法が定義する製造物とは

PL法(製造物責任法)では、製造物の定義は「製造また加工された動産」とされており、生野菜、鮮魚、カット野菜、魚の切り身など未加工の農林畜産物は、法律上、対象にならないと考えられます。

PL保険が対象とする製品・商品は幅広い

実際の販売現場において野菜や鮮魚は包装などが施されており、この包装行為も、消費者の手に渡るまでに行われた加工であると考えられます。また、PL保険は、製造物責任法のみならず、民法上の債務不履行責任、不法行為責任も対象としています。つまり、販売者は販売した商品に欠陥があった場合、これを確認せずに販売したことについて販売業者の過失が認められれば、債務不履行責任に基づく損害賠償責任を請求されることがあり、実際の判例もあります。したがって、生鮮食品販売業もPL保険に加入する意義はあります。加工食品の場合、加工の内容はさまざまありますが、食品を加工する段階の異物混入や、缶詰や真空パックなどの包装加工の不備、さらに原料や添加物に関し、食物アレルギーなど記載すべき事項についての不備などが原因のPL事故につながる可能性があるため、加入すべきです。なお、農家さんや漁師さんが実際にPL保険に加入しているか、はっきりしませんし、入っていないケースもあると思われます。ただし、農家さんや漁師さんが、直売する場合で、人の手を介し、カットや包装などが施される場合、加入したほうが安心であることは間違いありません。

(なお、生鮮食品については、生ものである以上、消費者サイドが一定のリスクを許容している実態もあり、鮮度や消費期限をまもる傾向が強く、細菌などのリスクを除けば、問題は発生しにくいと思われます。)

まとめ

生鮮食品で人の手を介さずに販売されるものは実際にはほとんどなく、なんらかの加工が施された商品には、瑕疵・欠陥リスクは存在するため、PL保険に加入する意義は十分あります。

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