PL保険(生産物賠償責任保険)に加入義務はあるのか

PL保険は、被害者救済を目的に制定されたPL法(製造物責任法)に対応した保険です。現状では、PL保険について加入義務を定めた法律はありません。ただしPL法は、無過失責任に近い責任を製造者に課しているため、法的加入義務はないものの、義務に近いと考えて良いと思われます。
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はじめに

PL法(製造物責任法)は、PL保険の加入を義務づけているのでしょうか。PL法は、PL事故の被害者救済を目的に、製造者の法的な責任を明確にしたものですが、保険の加入を法的に義務付けてはいません。しかしながら、無過失責任を負う製造者は、加入することは義務と考えた方が良さそうです。

なお、生産物賠償責任保険(PL保険)についての記事一覧は生産物賠償責任保険(PL保険)のすべてにまとめてあります。また、法人向けの損害保険全般について知りたい方は、法人向け損害保険のまとめに各商品ページへのリンクがまとめてありますのでぜひチェックしてみてください。

1.PL法は被害者救済を目的とした法律

PL保険の加入について、法的な義務はありません。しかしながら、PL法(製造物責任法)の内容の解釈から、加入を強く推奨されることがあります。また同様の趣旨から、加入を取引の前提として申し合わせる場合もあるため、義務に近い運用がなさるケースもあります。

PL保険は、PL法(製造物責任法)に規定された賠償責任を補償します。製造物責任法には、被害者はその製造物によって損害を被った事実により、製造者や販売者に損害賠償請求できることを定めています。これはPL法が被害者救済の目的で制定されたためで、製造者や販売者は、製品の安全性について欠陥責任あるいは無過失責任に近い責任を課していると解されます。PL保険と同様に、被害者救済の目的をもった法律に自賠責法(自動車損害賠償保障法)があります。自賠責法は、PL法よりも明確な無過失責任を定めていて、自賠責法に対応した自賠責保険は加入義務を法的に定めています。PL法の主旨に準拠するなら、PL保険加入は義務に等しいと考えられます。またPL保険は、PL法上の賠償責任のみならず、民法上の債務不履行責任と不法行為責任も補償対象としています。そのため保険料負担などを理由に加入しない事を選択する合理性がなく、「加入は義務」に近い表現をされる傾向があります。

また、取引の前提としてPL保険の加入を前提とするケースもあります。より円滑な取引、良好な取引関係の維持のため、加入を推奨する理由として、複数の製造・加工業者、卸売を経て小売から購入した消費者が、購入商品の欠陥で損害を被った場合、PL法によれば、被害者は、製造者から小売りまで、どの会社にも損害賠償請求できることになります。(上記記載の無過失責任の考え方に準拠します。)そのため製造者、卸、小売りがそれぞれにPL保険に加入することを取引の前提として申し合わせることもあります。

2.まとめ

事業展開の健全性の維持、PL法の法的主旨に沿う観点、保険料と加入効果を勘案するコスト面から、PL保険の加入は、義務ではないが、「ほぼ義務」であると考えましょう。

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