1.はじめに
リースやレンタルを使用して使用される物品の保険はどうなっているのでしょうか?ユーザーが保険加入する必要があるのでしょうか?それとも何もしなくていい?ポイントをご説明します。
なお、動産総合保険についての記事一覧は動産総合保険のすべてにまとめてあります。また、法人向けの損害保険全般について知りたい方は、法人向け損害保険のまとめに各商品ページへのリンクがまとめてありますのでぜひチェックしてみてください。
2.動産総合保険とリース・レンタル品
会社の設備・備品をリースやレンタルを利用している場合に、なんらかの事故でリース物件等が損害を受けた場合、リース契約では、その修理費用または買い換え費用をユーザーが負担する責任があります。
実務上はリース・レンタル物件には、リース・レンタル業者が動産総合保険を掛け、その保険料はリース料に含まれているのが一般的で、こうした事故の場合にユーザーは、保険契約上の自己負担額(免責金額)を負担することとなり、損害すべて負担する必要がない、ユーザーの負担を軽減する仕組みが講じられています。
これはリース導入のメリットの1つになっています。ユーザーはリース契約に前に保険の有無と損害発生の場合の自己負担額を確認しておきましょう。また、自己負担額が事故の内容によって異なるケースは、動産総合保険の免責事項に該当する場合は、保険適用がないため、自己負担額が高くなる仕組みによるものです。
またリース会社が保険を掛けていないケース(建設現場の作業機械など)では、リース契約の検討と同時に、保険加入も検討すべきで、リース料と保険料のトータルでコストを算定します。保険会社には所有者がリース会社であることを示して、保険料の見積もりを依頼します。(こうしたケースでは、検討の結果、保険料と期待される補償内容の乖離を理由に加入しないケースも散見されます。例:保険料が高すぎるなど)
なお、「動産総合保険」はほとんどの動産が対象となりますが、自動車、船舶、航空機、鉄道、車両、船舶など、補償の対象とならないため、別途専用の保険(自動車リースの場合は自動車保険、船舶リースの場合は、船舶保険)を契約し、使用することになります。
3.まとめ
リース・レンタルの物品(自動車や船舶・航空機以外)には、あらかじめ動産総合保険が掛けられているケースが多い。その際は、契約条件・自己負担額を確認すること。保険が掛けられていない場合は、リースのコストに保険料を追加して、リース契約を検討すること。
保険が掛けない場合には、損害発生の際の収支見込みを検討しておくことが重要です。