1.はじめに
建設工事保険の保険料は、物件の構造、所在地などで決まるためバラツキがあります。相場について先に述べてしまうと、建設工事保険は平均すると請負金額100万円あたり保険料が2,000円程度となります。
また、割引の仕組みとして代表的なものが、経営事項審査結果を示すことにより、3割程度割り引けることがあります。
—関連記事—建設工事保険の基本的な知識はこちらの記事で保険料(保険料率)の計算方法についてはこちら
2.建設工事保険の保険料の相場
建設工事保険の保険料は、主に工事物件の耐火構造ランクと所在地、工事期間、建設工事業者の経営事項審査結果により算出される保険料率と請負金額によって決定されます。(参考:建設工事保険の保険料|保険料率の決め方・計算方法)
したがって、工事ごとに保険料相場にはバラツキありますが、平均的な保険料としては、請負金額100万円・1年あたり2,000円程度です。
2-1.具体的な例
2-1-1.保険料計算の根拠(条件)
請負金額 | 1億円 |
---|---|
所在地 | 東京都 |
構造 | 建築基準法に定める準耐火建物で45分以上(1時間未満)の耐火性能あり。(耐火構造は保険料が安い) |
工事期間 | 半年 |
建設工事業者の経営事項審査結果評点 | 766点 |
2-1-2.計算式
1億円/1000×1.45×0.70×1=101,500円
結果的には上記の式のようになりますが、どんな項目を使って、どんな計算式で計算するのか、結果的に請負金額に対してどのくらいの保険料になるのか、の目安としてご覧ください。
もし各係数についてなど細かく確認したい場合は保険料の計算方法についての記事をご覧ください。
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3.割引を受ける方法
先に述べた通り、建設工事保険では割引を受けられる可能性があります。経営事項審査、いわゆる経審の評点です。
3-1.経営事項審査の審査結果通知書の建築一式の総合評定値(P)
経営事項審査の評点 | 係数 |
---|---|
1,050以上 | 0.7 |
945~1,049 | 0.8 |
770~944 | 0.9 |
769以下 | 1.0 |
上記の表を見ていただくと分かる通り、評点が769以下と1,050以上の2つ事業者の間には、30%の保険料差が出てくる事になります。上記の計算例で、評点1,056点の事業者は、71,050円となります。
経営事項審査評点を向上させることで、保険料の割引につながります。
3-2.年間包括契約を締結することで保険料が10%引き
1年間に請け負うすべての工事を包括的に同一保険会社で加入することで、保険料が10%引きになります。
4.まとめ
建設工事保険の保険料の相場、割引制度について確認しました。保険の加入時、更改時には保険会社や保険代理店の担当者から割引についての案内があるかとは思いますが、これらの仕組みを知っていて損はありませんので、ぜひ参考にしてください。
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